農業機械学会誌
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飼料生産圃場における自律走行トラクタに関する研究
石田 三佳芋生 憲司岡戸 敦史竹永 博本田 善文糸川 信弘澁谷 幸憲
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1998 年 60 巻 2 号 p. 59-66

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抄録

飼料生産圃場における作業の省力化を目的として, 自律走行トラクタの開発を行った。自律走行のためには, 車両の位置と方位を正確に認識することが必要である。本システムでは2つの内界センサ (光ファイバジャイロスコープと超音波ドップラ速度計) をトラクタに取り付けて, ヨー角速度と走行速度を検出し, その出力を積分してトラクタの位置を計算した。操向制御はコンピュータにより, オンオフ制御と比例制御を組み合わせて行った。速度を0.7~1.8m/sの間の4段階に設定して平坦な圃場で50mの直進走行試験を行った結果, 目標線からの横方向の偏差が最大10cm程度であった。また実作業への適用性を実証するために直進時1.2m/s, 旋回時0.8m/sの速度で400mの走行試験を行ったところ, 設定経路からの最大偏差は1.5rn程度であった。

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