単純な機能を持つレーザーセンサを利用した位置決め方式を開発した。自律走行を開始するためには、まず、車両の位置と方向をほ場に設定された地図上で座標値と角度として確定すること、つまり初期化操作が必要である。この論文では、ほ場の周囲に設置した光反射標識の方向を単純なレーザーセンサで計測して初期化を行う方式を報告する。この方式では、車両の位置と方向を最小二乗法で計算した。最小二乗法により、計算された位置と方向の共分散行列も得られるので、計測の精度を推定できる。この方式の有効性をほ場試験で検討した結果、40m角のほ場であれば5cm以下の精度で位置決めが可能であることがわかった。さらに、光反射標識の設置について、OP (Dilution of precision) の利用についても実験を通じて評価した。