2004 年 66 巻 2 号 p. 45-54
本研究は, 水田除草を目的とした農業用車両を用い, 周辺環境に適応して自律走行を行うための制御技術の開発を目的とする。そのために, 画像情報によるフィードバック制御を行い, 水田での稲列の倣い走行及び枕地での旋回走行を実現した。稲列の抽出と枕地の認識は, CCDカメラで取られたカラー画像の各RGB成分から色成分抽出法により抽出を行い, 天候, 水田内の浮遊物, 稲の生育状況など作業環境の変化による影響を軽減した。さらに抽出された画像に対して Hough 変換を行うことで稲列を目標物として認識させ, それへの倣い走行が可能となった。また, ジャイロセンサとエンコーダにより, 枕地での旋回走行も可能となった。