軌道式台車ガントリをハウス圃場へ導入する際に問題となる走行用レールの軌道狂いについて, ガントリが走行可能な軌道狂いの許容範囲を検討した。室内実験において走行時の輪圧及び横圧を求めた結果, 現行の両フランジ付き車輪 (フランジ角90°) を装着したガントリは, 走行部のフレーム変形によって, 軌道狂い量16mmまで走行できた。また, これと比較したフランジにR形状を設けた片フランジ付き車輪 (フランジ角65.3°) は軌道狂い量12mmで脱線し, これは理論限界の脱線係数1.02からの推測値11.7mmとほぼ一致した。しかしながら, 片フランジ付き車輪は走行電力の軽減に有効で, フレーム変形も小さいことから, 実用上適していると考えられた。