農業機械学会誌
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地理情報システムを利用した小麦穂水分の推定に関する研究
横堀 潤丹羽 勝久野口 伸
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2008 年 70 巻 1 号 p. 55-64

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抄録
本研究の目的は, 衛星画像が撮影されない場合の小麦穂水分地図の作成手法を確立することである。そのため, 地理情報システム (GIS) にデータベースとして整理可能な播種月日・標高・土壌の母材・有機物含量に着目し, それらの項目から小麦成熟早晩を相対的に示す小麦穂水分推定モデルを作成し, 小麦穂水分地図の作成を試みた。
その結果, 標高・有機物含量から, 年次に関係なく, 小麦穂水分推定モデルの作成が可能となった (R2=0.58~0.72)。このことから, 作成したモデルと標高, 有機物含量図から小麦穂水分地図を作成した。作成した地図は小麦穂水分を±1.05% (成熟日: ±1日以内) で予測しており, 刈り遅れによる品質低下を防ぐことが可能と考えられた。
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