コールドショック処理及び電場印加処理が黒大豆種子の発芽吸水過程に与える影響を調べる試験を行い, もやしなどのスプラウト製品への応用について検討を行った。すなわち, コールドショック処理 (-20℃・24時間) 後に電場印加処理 (電界強度333kV/m) を行った結果, 吸水開始30分後の吸水率やタンパク質漏出度が無処理区に比べ1/2に抑えられた。また, これらのコールドショック処理後に電場印加処理を行うことにより, 吸水開始5日後の胚軸長が, 無処理区に比べ139.9%になった。これらのことから, 黒大豆種子にコールドショック処理後に電場印加処理を行うことで, 急激な吸水による種子内部の破壊が軽減され, 初期の吸水速度が一定になるとともに, 発芽後の生長が促進されることがわかった。