抄録
昭和51年1月より, リチウム電池ペースメーカーを使用し148個を植込んだが, 電池消耗の為最近これらの交換を行う症例が増えつつある。交換時の指標として, 従来からminitestorを用い, 機種によって定められたPuls rateの減少及びPuls巾の延長が来た時に電池の交換を行って来た。
しかし最近2例にRateの減少を見ずに突然電池消耗によるpacing failureを経験した。この為オシロスコープにより刺激波形を分析し, 電極間抵抗を測定することにより電池消耗の程度を予知している。この際電極間抵抗測定を簡略化する為に, コンデンサー静電容量により各機種のグラフを作成しペースメーカーの経過観察に役立てている。
又最近ではteremetry機構を有するペースメーカーを使用することにより電池内部抵抗を知り, 電池の消耗状態を推測し, 交換時期を誤まらない様に心掛けている。