人工臓器
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右室ペーシングによるQRSのSystolic-time intervalsに及ぼす影響
山本 豊
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1982 年 11 巻 6 号 p. 1137-1139

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抄録
右心室ペーシング患者52例を対象にそのSTIおよびQRSを検討した. PEP/ETが0.8未満の例(I群)はその後も0, 8未満であり, 0, 8以上の例(II群)はその後も0.8以上であった. 左脚ブロック型のQRSはII群にのみ認められ, I群には認められなかった. V6のQRSが下方に優位な例では, QRSが上方に優位な例に比し, PEPが短かく, ETは長く, PEP/ETは小さかった. V6のQRSが上下ほぼ等しい例ではSTIは両者の中間値を示した. これらの結果は, 右心室ペーシングにおけるQRS波形が, 心室の電気的興奮過程を通じ心効率に影響を与えている可能性を示唆した.
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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