抄録
Acetylated chitin被覆XAD-4(HNC-X)を用いたDHPでの血中遊離アミノ酸の動態を検索した。in vitroではTAA、EAA、NEAAの吸着率は、それぞれ16%、22%、11%であった。phe、Trpは特異的に吸着され、それぞれの吸着率は59%、65%であった。in vivoではTAA、EAA、NEAAの減少率は、それぞれ31%、27%、44%であり、NEAAの滅少が著明であった。個々のアミノ酸のなかでは、尿素形成系に関与するArg、Glu、Aspが有意に低下し掲それぞれの減少率は68%、57%、50%であった。以上のことから、HNC-Xを用いたDHPでは、1) アミノ酸減少率に差異があり、in vitroにくらべin vivoで減少率が高いものが多い。2) 吸着効果の他にKrebs-Henseleit cycleなどの生体内の代謝機能に促進的な影響を及ぼすものと思われる。