ポリプロピレンを膜素材とした中空糸型血漿分離器の評価を, 雑種成犬を用いた3時間の動物実験より行った。評価方法としては, 血漿分離器入口および分離血漿側における各血漿蛋白分画より蛋白濾過効率を検討した。また, 血漿濾過流量に関しては, 血液流量を50~125ml/minと変化させ, さらに各血流時に膜間圧力差を調整することにより検討を行った。その結果, アルブミン, α1, γグロブリン分画においては90%以上, α2, βグロブリン分画においても80%以上の蛋白濾過率を示した。また, 濾過流量については血流100ml/minで39ml/minを得ることが可能で, TMP50mmHg前後の操作であれば溶血のトラブルもなく安全に血漿分離が行えた。
以上の如く, 本モジュールはplasma sepratorとしての機能を有していることが確認できた。