抄録
double-lumen構造のflexibleな留置用透析catheterの開発を行った。限られた外径のcatheterに2つのlumenを作り, 双方を体外循環のA側およびV側として使用するためにはA側の断面積はV側のそれより大きく, かつA側の壁の肉厚はV側のそれより厚くすることが必要であった。最大血流量300ml/min以上得られ, かつ200ml/minの血流の時のV圧が100mmHg以下という条件を目標にし, silicone rubberで試作をくりかえした結果, 外径12Fのcatheterでこの条件を満すflexible doublelumen catheterが完成した。A側の内側にteflon管を入れたのでSeldinger methodで上大静脈または下大静脈へ挿入可能となりtemporary blood accessとして有用なcatheterであると思われた。