人工臓器
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ECMOならびに左心補助循環に関する基礎的研究
清水 健入山 正岩波 洋中島 昌道早瀬 修平会田 博坂本 滋長末 正己金戸 善之成田 久仁夫彦坂 博加藤 茂雄
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1983 年 12 巻 2 号 p. 569-572

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抄録
長期間ECMOならびに左心補助循環を目的とした装置を作製した。ストレッチャー式移動ベット下にローラーポンプ2基とバッテリーおよび拍動流発生装置をそなえたもので, 補助循環を中断することなく手術室, ICU間を移動できるものである。ECMOを行う場合は膜型人工肺を設置し, two pumps systemで補助循環を行う。左心補助循環の場合は上行大動脈-左室バイパスあるいは上行大動脈-左房バイパスで行う。以上の装置および補助循環法について述べると共に重症連合弁膜症の術後に左心補助循環を39時間行ってポンプ離脱に成功した症例について報告した。また, われわれが作製したシリコンチューブ製毛細管型膜型人工肺の構造と機能について述べた。この膜型人工肺は最高113ml/min/M2の酸素摂取が可能であった。ガス回路にhigh frequency oscillation(10hrz.)を用い酸素を吹送したが, 定常流酸素吹送に比してガス交換に対する効果は少なかった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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