人工臓器
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階層構造をもった右心拍出量定値制御方式による完全人工心臓の自動制御の試み
満渕 邦彦藤正 巌井街 宏中島 正治宮本 晃滝戸 直人稲生 紀夫塚越 茂渥美 和彦
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1984 年 13 巻 1 号 p. 219-223

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抄録
現在, 当施設で行なっている完全人工心臓の駆動方法には, 右心は定流量, 左心はスターリングの法則の適用を制御方法の原則としている。この制御系では, 左心系の上位に右心系が存在すると考えているが, その自動化を目的とし, 1), 左心ポンプに関しては, ポジションセソサによる左心駆動状態の信号を駆動装置にフィードバックし駆動条件を変える。2), 右心ポンプに関しては, 右心流量を制御量とし, 目標値との差を駆動装置にフィードバックし, 駆動条件を操作するという2個のフィードバックルーブを作成した。操作量に関しては, 各ループにおいて駆動陽圧, 駆動陰圧, 収縮期時間がデシジョンテーブルにより, 優先順位をつけられ, 操作される予定であるが, 今回は第一段階として, 左心, 右心とも, 駆動陽圧のみを変化させ, 他のパラメータ群は固定している。この2つのループを模擬循環装置上で作動させ, 系の自動制御を行ない, この制御系の解析を行なった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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