人工臓器
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Hybrid型人工膵臓細胞保護膜への抗血栓性材料コーティングによるインスリン透過性への影響
町山 悦子石原 一彦大河 原久子壁井 信之岡野 光夫片岡 一則山田 明夫桜井 清久平田 幸正
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1984 年 13 巻 2 号 p. 880-883

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抄録
Hybrid型人工膵臓のculture chamber内に装着する膵ラ氏島細胞と生体血液との境界膜は, 免疫反応を防ぎ, 物質交換を効率良く行う必要がある。多孔性ポリエステル膜Nucleporeはキャピラリ一様の均一な孔径を有する5~10μmの薄膜で, 物質拡散の効率のうえから適していると考えられる。
本研究では, Nuclepore表面へ抗血栓性材料(セグメント化ポリエーテルポリウレタンウレア)をコーティングした際のインスリン透過性にあたえる影響, およびラ氏島細胞のインスリン分泌特性への影響について評価した。その結果, コーティングにより拡散係数が全体的に低下するものの, アルブミンやγ-グロブリン存在下では, コーティングしない場合に比べ, インスリン拡散係数の減少が抑制されることがわかった。また, ラ氏島細胞を用いた灌流実験(perifusion)では, コーティングによるインスリンの分泌パターンへの影響はほとんどみとめられず, 2相性の分泌特性は損われることはなかった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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