人工臓器
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左心補助循環の研究:定量的左心不全心と健常心における比較検討
中原 秀樹今関 隆雄砂盛 誠鈴木 章夫
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1985 年 14 巻 3 号 p. 1087-1090

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抄録
体重8.5kg~15kgの雑種成犬12頭を用いた。6頭は左心室自由壁に5N-NaOHを0.3ml/kg注入し実験的に心筋壊死を作成し定量的心不全犬した。胸骨正中切開にて上下大静脈、右室ベントより脱血し、肺動脈送血として完全右心バイパス、80ml/kg/minで送血した。LVADは左房脱血とし大動脈弓へ送血し、東レ社製サック型血液ポンプを空気駆動にて施行した。右心バイパス開始後血行動態の安定したところでLVAD駆動を開始した。不全心群ではLVAD開始直前にNaOHを注入した。LVAD120分まで施行し、30分毎に血行動態、心筋代謝を測定した。血行動態の面からは、80ml/kg/minの右心送血の条件下の左房脱血によるLVADでは不全心群はより高いLVEDPへの上昇の結果としてより高い流量補助が得られた。不全心群においてMVO2は減少、乳酸摂取率は健常心群と同レベルを維持できており、心筋代謝からもより高い保護効果が認められた。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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