人工臓器
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拍動流体外循環の有効性に関する臨床的検討―とくにAVCO PBP装置とCobe Stokert拍動流ポンプの比較について
永田 昌久小林 正治塩井 健介北川 茂久加藤 真司倉橋 忠司保坂 実佐原 達也間瀬 武則土岡 弘通寺沢 栄一
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1985 年 14 巻 3 号 p. 1583-1586

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抄録
体外循環における拍動流の有効性については多くの報告がみられ、また拍動流駆動装置は種々の型が考案されている。このうちAVCO PBP装置及びCobe StockerもSystemを後天性弁膜疾患各10例に臨床使用し、定常流体外循環例10例と比較し、拍動流の有効性を確証するとともに、両装置の比較検討を行なった。両装置共完全体外循環中は脈圧約40mHgの拍動流が得られ、また補助循環中は心電図同期のcounter pulsationとすることにより、体外循環停止直後の心機能、心筋予備力は定常流体外循環例に比し良好であった。また拍動流は完全体外循環中の腎機能、末梢循環にも好結果を及ぼした。これらの結果は両装置の間で有意の差はみられなかったが、counter pulsation効果はPBP装置の方がやや効果的との印象をうけた。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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