人工臓器
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Pulsatile Bypass Pumpの実験的検討
―特に, 成人例における駆動条件について―
西内 素荻野 均橋平 誠福山 守岡本 交二薗 潤岡田 行功宮本 覚秦 紘立道 清庄村 東洋
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1985 年 14 巻 3 号 p. 1587-1590

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抄録

PBPの駆動条件(特に駆動圧)を循環系機械モデルを用いて, 流量波形から1Qmax/Qmin1>10のときをPBPの適正拍動流と定義し, それを得るための簡便な駆動条件として求めた。結果として, 適正拍動流を得る駆動圧域は灌流圧, 拍動数に影響をうけたが, その決定的な因子はカニューレ圧較差であり, もし, 拍動数, SD比を固定すれば, 生体側の条件に拘らない駆動圧をカニューレ圧較差のみから求められることがわかった(y=0.044x+2.4, SD比1:1.5, 拍動数75bpm, x: カニューレ圧較差mmHg, y: 駆動圧psi)。本実験で用いた小口径(18Fr. 以下)カニューレの場合や高拍動数の場合には, 上式の関係は得られなかった。これには, カニューレ形状の工夫, 血液ブラダー容量の縮小などを行えば, また同様な関係式が得られると思われた。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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