抄録
我々は以前よりP-Fを応用し, F-Hbの除去法の実験を重ねてきた。今回体外循環回路血よりF-Hbを除去するにあたりP-Fの至適条件をもとめるべく基礎実験を行い流量200ml/min吸引圧100mmHg時F-Hb除去能が最も効率が良くかつ臨床応用に際し安全性が高い事を確認した。臨床応用はASD2例に行いP-Fを吸引回路内に装着し, 循環動態には影響を与えない事が判明し, 弁疾患2例でF-Hbの除去を行い非常に効率良く除去可能であった。今後長時間体外循環例における腎不全予防の面からも積極的に応用すべく方法であると考えられた。