人工臓器
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体外循環後の残血濃縮利用に関する検討
―2種のHollow Fiber型血液濃縮器を用いて―
佐々木 達海古川 仁堀越 茂樹鈴木 茂小机 敏昭益子 健男鈴木 和彦水野 朝敏新井 達太鎌田 裕司竹中 良則福味 広員
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1986 年 15 巻 2 号 p. 1101-1104

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抄録
体外循環後の人工心肺残留血を濃縮再利用するために2種のHollow Fiber型血液濃縮器を用い、症例によって使いわけ、その有用性を検討した。I群は体外循環時間が短い症例に対し蛋白不透過性のPAN膜を用い、従来のヘモフィルターPAN-140を使用したもの20例(Ia群)と新開発のASA-800を使用したもの5例(Ib群)であり、II群は蛋白透過性のCDA膜を用いた残留血濃縮器ASA-1200を使用したもの23例で、対照群71例と比較した。
I群、II群とも血液は有効に濃縮されていた。I群では血小板が赤血球の濃縮度に比し低値であった。II群では遊離ヘモグロビン、血清蛋白の濃縮度が低値であった。対照群との比較では出血量に差はなく、輸血量はI, II群とも有意に少なかった。以上より本法は輸血量節減に有効であり、体外循環時間の短い症例に対してはASA-800の使用がより有効であると考えられた。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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