人工臓器
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酢酸透析装置を利用した簡易式重曹透析ユニットの作製
高橋 源作吉田 俊彦広瀬 正美三田地 広和宇津宮 寿彦小川 秋広天野 泉
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1986 年 15 巻 3 号 p. 1267-1270

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抄録
我々は既存の5人用Acetate透析装置(Ac. 装置)に装備したAcetate用定比例ピストンポンプ(Mix. P)を活用し, Bicarbonate透析を併用できる計量タンク式のBicarbonate透析ユニット(Bc. ユニット)の作製を行った。外形寸法は40(W)×60(H)×60(L)cm, 透析最大能力5人である。その概要は, 以下の如くである。Mix. P(一基)によりBicarbonate透析用のA主原液と水が1: 32.74の比で希釈され, Bc. ユニットの計量タンクに導かれプールされると同時に, ローラ型定量ポンプでB液の7W/V%Bicarbonate液が1ショット送入される。混合計量され攪伴後, Ac. 装置内の既設モニターで濃度, 温度がチェックされ, ベッドサイドへ分配される。
Bc. ユニットを用い, 給液量2.5l/minに調整し血液透析に使用した。その結果Bicarbonate透析液のpH, PCO2及電解質各々共によく安定していた。当システムは, 工程がシンプルで簡便的かつ経済的な方法である。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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