抄録
呼吸応答ペースメーカー(BIO rate RDP-3)は補助電極とペースメーカー本体間の呼吸によるインピーダンスの変化を感知する方式であるが、この変化は非常に小さく、術中に測定することが困難である。今回我々はこの小さな変化を測定し、より確実かっ安全な手術ができる様に新しい装置を試作した。
このペースメーカーは定電流パルスを発信し、呼吸による2点間のインピーダンスの変化に比例した変調をうける。実際に検出すべき信号レベルは非常に小さく、直流増幅器のみで測定するのは困難である。そこでピークボールド回路を採用し概ね1000倍改善した信号波形を得ることができた。
本装置は術中にインピーダンスを計測し補助電極、本体などの埋込みが適切かどうかの判定ができる。この様に本ペースメーカー植込み時にペーシングあるいはセンシング閾値を計測するのと同様に呼吸インピーダンスの変化も測定することが望ましい。