人工臓器
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Modified cellulose膜の生体適合性評価
佐々木 優里高橋 満彦寺岡 慧峰島 三千男江良 和雄久保 和雄太田 和夫
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1987 年 16 巻 2 号 p. 818-821

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抄録
現在, われわれが血液浄化法を行うときに使用する膜には種々あり, 各膜にはそれぞれ特長あがあるが, 最近新しく開発されたmodified cellulose膜を用いたdialyzerを長期透析療法施行中の患者に使用し, この3種類の膜を生体適合性の面より比較検討したので報告する。C3a, C5aはCuprophanでは透析開始後5~15分で上昇するが, PMMAおよびmodified celluloseは著明な上昇は認められなかった。WBCはCuprophanで減少が著明であったが, PMMAおよびmodified celluloseでは軽度減少したのみであった。β-TGおよびTXB2は, PMMAで著明な上昇がみられた。新しく開発されたmodified celluloseは補体活性化, 血小板活性化の面で優れた生体適合性を有する膜であると考えられる。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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