人工臓器
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携帯型入工膵島の開発
アルギン酸―ポリリジンーアルギン酸三層膜を付加したブドウ糖センサの検
山崎 義光上田 信行星山 俊潤八木 稔人七里 元亮鎌田 武信
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1987 年 16 巻 2 号 p. 978-981

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抄録
微小針型ブドウ糖センサは皮下組織留置時, 体液成分の膜表面への付着により, センサ活性が低下し3日目毎のセンサの交換が必要である。センサを長寿命化せんとして, 抗血栓性にすぐれたアルギン酸―ポリリジンーアルギン酸三層膜(APA膜)を付加したブドウ糖センサを作成, その特性を従来のポリビニールアルコール(PVA)膜付加センサと検討した。
APA膜センサはPVA膜センサと同様のin vitro特性を示した。新鮮血血糖測定時, APA膜センサの出力は血漿ブドウ糖値と優れた相関を示した。また, 静脈内留置時230分まで安定した出力を認めた。PVA膜センサでは血栓の付着により各センサ間の出力のバラツキが大であった。
以上, APA膜を付加した微小針型ブドウ糖センサは優れた抗血栓性を示し, 極めて有用と考えられた。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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