人工臓器
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混合静脈血酸素飽和度及び圧電センサーを利用した置換型人工心臓の駆動制御
岩谷 文夫星野 俊一猪狩 次雄阿部 俊文高野 光太郎安藤 正樹萩原 賢一丹治 雅博渡辺 正明佐戸川 弘之緑川 博文元木 良一
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1989 年 18 巻 2 号 p. 611-614

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抄録
置換型完全人工心臓の循環制御を目的として, 最近我々は混合静脈血酸素飽和度(SVO2)の連続モニターを行なっており, 循環諸値との関連, また運動負荷時の人工心臓駆動制御の一方法として, レート応答型ペースメーカーに使用されている圧電センサーの応用に関しても検討を加えた。SVO2は術後急性期における管理上有用で, 駆動条件の設定及び人工呼吸器からの離脱時の呼吸条件の変更などの際, 良い指標になった。またSVO2は心拍出量と良く相関し、それに伴って左房圧, 肺動脈圧も良好に推移した。成人男子に人工心臓駆動装置と接続した圧電センサー内臓のペースメーカーを装着し, 運動負荷を行なうと, センサーモードの選択により, 自己心拍数の推移に類似した人工心臓駆動数を得ることが出来, 本センサーの駆動制御への応用の可能性が示唆された。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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