人工臓器
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異常プレアルブミンによるアミロイドポリニューロパシー患者の血液浄化療法による治療
安藤 亮一金光 寛承松田 治中島 健一斉藤 博山田 正仁
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1989 年 18 巻 3 号 p. 1452-1454

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抄録
異常プレアルブミン(APA)によるアミロイドポリニューロパシーの症例に対し、APA除去の目的で、血漿交換(PE)およびハイパフォーマンスメンブレン(EL-201-12C、BK-1.0H)を用いた血液濾過(HF)を施行した。PEにいて、APAは、前値7.4±3.1mg/dlより後値2.4±0.5mg/dlへ低下し、除去率63.7±12.7%を示した。一方、EL-201-12CによるHFでは、前値7.4mg/dl、後値7.1mg/dl、除去率4.9%、BK-1.0HによるHFでは、前値5.9mg/dl、後値4.8mg/dl、除去率18.5%であった。臨床症状については、いずれにおいても変化を認めなかった。
以上より、APAによるアミロイドポリニューロパシーの治療において、APA除去の面からはPEがすぐれていると考えられたが、臨床応用については、さらに検討を要する。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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