抄録
異常プレアルブミン(APA)によるアミロイドポリニューロパシーの症例に対し、APA除去の目的で、血漿交換(PE)およびハイパフォーマンスメンブレン(EL-201-12C、BK-1.0H)を用いた血液濾過(HF)を施行した。PEにいて、APAは、前値7.4±3.1mg/dlより後値2.4±0.5mg/dlへ低下し、除去率63.7±12.7%を示した。一方、EL-201-12CによるHFでは、前値7.4mg/dl、後値7.1mg/dl、除去率4.9%、BK-1.0HによるHFでは、前値5.9mg/dl、後値4.8mg/dl、除去率18.5%であった。臨床症状については、いずれにおいても変化を認めなかった。
以上より、APAによるアミロイドポリニューロパシーの治療において、APA除去の面からはPEがすぐれていると考えられたが、臨床応用については、さらに検討を要する。