1990 年 19 巻 3 号 p. 1247-1251
今回侵襲を少くする方法でウサギの肝臓の一葉に局所的に肝臓癌を作製し、その肝臓癌に上記のカプセルを移植した。移植カプセルの分析ではMMCのカプセルの断面写真では表面に近い薬物から順に放出しており、5-Fuの電顕写真では断面全体に細かいPoreが観察され、薬物はほとんど放出された。
5-Fuの単剤移植では癌組織の方へ壊死が広がり、全体に凝固壊死を形成している。MMC単剤移植では長期に持続的に薬物放出が見られ、凝固壊死と核破壊が共存している。三剤併用力プセルでは核破壊→凝固壊死→融解壊死のような特徴的な壊死形成を示している。