蛍光物質の消光現象を利用した光ファイバ酸素センサを作成し、その気体中および水中での応答特性について検討した。今回使用した蛍光物質のDecacycleneは、酸素分子の存在により特異的に消光される性質がある。本研究では、Decacycleneを含浸させたシリコーン膜中を光ファイバの先端に装着した幾つかの酸素センサを用い、その気体中および水中での酸素分圧変化に対する蛍光強度を、光電子増倍管を用いて計測した。本装置により、気体中および液体中での、温度、流動状態に依らない酸素分圧測定が可能であった。また、シリコーン膜厚を46.36μmとすることにより、従来の装置と比較して高速応答性に優れた酸素センサを作成することができた。本センサは人工肺などの酸素モニタリングへの応用が可能と考えられる。