1991 年 20 巻 3 号 p. 972-976
1985年2月から1989年12月までに施行したCEP弁置換129例の手術及び遠隔成績を検討した。年齢は平均55.5歳(12-74歳)、男性75例・女性54例であった。術式は、AVR47例・MVR59例・多弁置換(CVR)17例・右心系弁置換(T/PVR)6例であり、使用人工弁はA位61個・M位75個・T位7個・P位3個であった。追跡期間は平均3.3年、累積366患者・年であった。病院死は10例(7.8%)、遠隔死は8例(2.2%/P-Y)であり、病院死を含む5年生存率はAVR84±6%、MVR88±4%、Cm75±11%、T/PVR100%であった。血栓塞栓症はAVRとMVRの各々1例に、また、抗凝血薬療法による出血性合併症がMVRの1例に発生した。再手術は5例(1.4%/P-Y)に行われた。PTFの発生は未だ経験していないが、弁逆流所見を示す3症例を経過観察している。PVEは4例(1.0%/P-Y)に発生した。人工弁に関係した全eventsは8例(2.2±0.8%/P-Y)に発生した。5年目でのevents非発生率はAVR93±5%、MVR89±5%、CVR100%、T/PVR100%であった。