CAPDにおける至適透析指数と、罹病率の推定因子を検討するため、41名を対象とし、KT/V, 蛋白異化率(PCR), クレアチニンクリアランス(Ccr)および血清アルブミン(sAlb)を比較した、また臨床評価指数(症状8項目、検査4項目)を算定した。pcrとKT/Vの間には良好な相関性が(r=0.55)が認められたが、それらとsAlbは全く相関しなかった。尿毒症所見を示す臨床評価指数と相関性の高かったのはCcr(BSM補正なし), KT, 補正Ccr, sAlb, KT/Vの順でありpcrはまったく相関しなかった。罹病率推定因子(入院、腹膜炎)として有効であったのはsAlbのみであり、しかもsAlb3.5g/dlを境とし2群に分けた場合、有意に入院群(X2, p<0.005)および腹膜炎群(p<0.05)は低sAlb値に含まれていた。また透析液中の蛋白量とsAlbとの間には有意の相関が認められ(r=0.45, p<0.01)、安定した症例では、sAlbの変化には腹膜機能が大きく影響していることが示唆された。