人工臓器
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ハイブリッド型人工肝臓の保存に関する基礎的検討
―ラット肝細胞コラーゲンゲル内培養法を用いて―
鈴木 雅之石橋 治昭竹下 和良山本 拓実小玉 正智
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1994 年 23 巻 2 号 p. 459-462

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抄録
ハイブリッド型人工肝臓の実現には、肝細胞の保存技術の確立が望まれる。人工肝モジュールの保存法の検討のためコラーゲンゲル内培養肝細胞の保存実験を行った。肝細胞はラットより採取し、UW液4℃8日間保存したのち、機能評価のため2週間培養を行った。形態学的には培養14日まで球状形態を示しておりviableな状態であると考えられた。尿素合成能は培養2日33.5±3.0μg/ml、6日29.6±6.4μg/mlであり、保存をしていないコントロール群と比較すると95.1%、75.2%となり、機能を良好に維持していた。UW液4℃8日間の保存は可能であった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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