抄録
心房中隔欠損(ASD)に対し内視鏡下にstaplerによる非侵襲的経管的閉鎖実験をブタを用いて心拍動下に施行した。バルーン付内視鏡を無名静脈より挿入し正常な心房中隔を術野として内視鏡を固定した。ASDを作製した後、右心耳より挿入したtrocar catheterよりstaplerを術野に挿入し、ASDをチタン製stapleにて閉鎖した。4頭でASDは閉鎖可能で、この過程は内視鏡により観察された。摘出標本にて閉鎖を確認し得た。ASDの‘Transcatheter Staple Closure’は、実験装置の小型化改良により経皮的アプローチへ応用可能であると考えられた。