人工臓器
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再循環腹膜透析の溶質除去における高効率化の検討
鈴木 聡峰島 三千男佐藤 雄一廣谷 紗千子金子 岩和佐中 孜阿岸 鉄三太田 和夫増田 利明福井 清
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1997 年 26 巻 3 号 p. 729-733

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抄録

次世代人工腎治療の一つとして再循環腹膜透析(Recirculating Peritoneal Dialysis; RPD)を考案し、現在その開発を進めている。RPDは腹膜透析液をダブルルーメンPDカテーテルを用いて体外ヘ一部再循環し、外部ダイアライザにより積極的に溶質除去を図るPDである。今回、この従来からのRPD(基本RPD)に加え、振動RPD,容量変動RPDの変法RPDを導入し、イヌex vivo実験により、その溶質除去特性について検討した。その結果4時間の治療でUNの除去率は基本RPD 12.7±6.2%, 振動RPD20.5±5.3%, 容量変動RPD20.8±5.5%となり、コントロールとしたCAPD3.3±3.9%との間に有意な差が認められた。 また、容量変動RPDは基本RPDに比べても有意に高値を示し、標準的RPDとしての有用性が示唆された。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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