日本細菌学雑誌
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総説
パターン認識分子としてのフィコリン
遠藤 雄一藤田 禎三
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2008 年 63 巻 2 号 p. 399-405

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抄録
フィコリン(Ficolin)は,重合体構造をもつレクチンである。単量体は約35 kDaの分子量をもち,コラーゲン様ドメインとフィブリノーゲン様ドメインからできている。フィコリンは,ヒトでは3種類,マウスでは2種類が知られている。フィコリンは,共通してフィブリノーゲン様ドメインでN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)を認識する。血中では,マンノース結合レクチン(MBL)と同様に,セリンプロテアーゼMASPと複合体を形成して存在し,病原体表面のPAMPsを認識すると考えられている。この異物認識に伴って,MASPが活性型に転換し,補体系が活性化される。この経路は,補体レクチン経路と呼ばれ,自然免疫の生体防御システムとして,重要な役割を担っていることが示唆されてきた。
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© 2008 日本細菌学会
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