抄録
多くの人々が世界中を往来する現代において, 感染症をコントロールするには, 全世界における感染症の現状を把握し, 対策を講じなければならない。そのためには, 正確な情報が必要となるが, 日本に入ってくる情報だけでは充分とは言えず, 実際に感染症が流行している国の国内情報を得ることが必須である。そのような情報を得るためには, 現地の研究機関や大学と共同研究を行うなど, 積極的に行動しなければならない。本稿では, アジアの開発途上国の研究機関や大学との共同研究プロジェクト, およびアジアの開発途上国に日本人研究者が常駐し, 現地の研究機関と共同研究を行っているプロジェクトについて紹介する。