1961 年 11 巻 1 号 p. 29-36
前号で報告した間性に関する観察と実験結果を総括すると次の通りである。著者らは日本ホウレンソウの集団中に現れた間性個体の後代から7つの間性系統,A・B・C・D・E・FおよびGを育成した。この系統育成の過程において観察された草型(花器以外の二次性徴の形質)と性型(花器に現れる一次性徴,雌花率で表わされる)の遺伝様式によつて,A・BおよびCの3系統は雄性間性を含む雄性間性系統であり,D・E・FおよびGの4系統は雌性問性を含む雌性問性系統であることが明らかにされた。