抄録
モミジアオイとクサフヨウとの種間雑種において大阪より分譲を受けた材料(Hibiscus coccineus,H.Moscheutos)の間では,全F1個体が生育不良で,やがて枯死するが,約25年前にフランスより得られた材料(H.coccinea,H.moschata)の間では,約半数が生育不良で,約半数が旺盛な生育を示した。そこでこれら取寄先を異にする両種の特性を明らかにし,かつそれらの間の各種の交雑を行ない,'その雑種の形質の発現を調べると同時に,生育不良に関する原因,機構を究明したものである。