抄録
幼苗接種検定法を用いて日本水稲、陸稲、外国稲およびこれらの雑種後代よりの育成系統合計339品種についてイネ縞葉枯病抵抗性を検定した。日本水稲は在来種を含む123品種を供試したがすべて低抗性弱であった。日本陸稲はほとんどが低抗性強を示した。外国稲の抵抗性は日本型品種が弱、インド型品種の大部分が強、中間型品種には強弱が混在した。いもち病抵抗性導入を主目標に外国稲に日本水稲を戻し交配して育成された系統はすべて弱であったが、日本水陸稲間交配で育成された陸稲系統には抵抗性強のものが多く、その他の特性からみても抵抗性母本として利用しやすいと考えられる。