育種学雑誌
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抵抗性と非病原性遺伝子をもつ「宿主-病原菌」系の中におけるレース頻度の変化に関するモデル作成
清沢 茂久矢吹 駿一
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1976 年 26 巻 3 号 p. 237-246

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抄録
宿主集団における4つの真性抵抗性遺伝子型AB,A+,+Bと++と空気伝染性病原菌集団の4つの非病原性に関する遺伝子型ab,a+,+bと++をもつ「宿主・病原菌」系において,任意の宿主集団上でのレース頻度の変化を推定するための方程式を作成した。AとBは抵抗性遺伝子,aとbはこの抵抗性遺伝子に特異的に対応する非病原性遺伝子である。[numerical formula]ここでp(t)はi世代後のそれぞれのレースの頻度であり,rはそれぞれのレースの増殖率,Qはある抵抗性遺伝子型をもつ品種の作付面積率(q)とその圃場罹病性(s)の積である。下付きの数字1,2,3,4は病原菌の非病原性遺伝子型ab,a+,+b,++と,宿主の抵抗性遺伝子型AB,A+,+B,++に相当する。p1+p2+p3+p4=1, Q1+Q2+Q3+Q4=1である。次の条件の下でレース頻度は平衡に達する。[numerical formula]
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