1977 年 27 巻 4 号 p. 321-325
オオムギの葉身の裏側のmm2当たり気孔数の多少と葉身単位面稜当たり乾物重や単位面積当たり全窒素最とは特に関連はなく(相関係数はそれぞれ,-0.42と-0.26),また単位長さ当たり葉脈の数とも相関は認められなかった(相関係数は0.24)。従って第工報(吉田1976)で報告Lた気孔数と光合成速度の間の正の相関の示す恵味は,気孔数が多い品種では葉肉組織や光合成産物の転流組織が良く発達しているために光合成速度が高くたるということではなく,気孔数それ自体の影響によるものと推察された。