抄録
既知のイネ連鎖群と染色体との対応関係を明らかにすために,4種類の標識遺伝子および7種類の相互転座を持つ台中65号の同質遺伝子系統を用いて連鎖分析を行った。その結果これまで第VI連鎖群に所属するとされてきた遺伝子gh1(穎・節間黄金色)およびd1(大黒型矮性),第IX連鎖群のnl1(穂かむり)ならびに第XII連鎖群のgl1(無毛茸)は,いずれも第2染色体に座乗していることが明らかとなった。また,遺伝子と転座点との配列順序はgh1-d1-2-3-2-3c-nl1-2-6a-2-7a-2-3b-2-lOa-2-3d-gl1と推定された。従って,今後少くなくとも2種類の連鎖群を新たに探索する必要がある。