育種学雑誌
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日印交雑品種の脱粒性および離層形成の遺伝
陳 日斗, 井之上 準, 大村 武
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1982 年 32 巻 3 号 p. 290-295

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抄録
日印交雑品種の脱粒易の遺伝様式を,特に離層組織との関連でとらえ明らかにする目的で,崩壊する離層組織を有して極めて脱粒しやすい日印交雑品種「維新」と,離層組織を有しない脱粒難の日本型品種「秋晴」を交配し,F1およびF2個体における脱粒性程度ならびに離層組織の有無,崩壊性について調査した。その結果,まず脱粒性程度については,F1は脱粒しやすい交配母本とほぼ同程度であったが,F2では脱粒易と難の個体の割合はほぼ2:1であった。つぎに離層組織については,F1は維新と同じく崩壊する離層を有していたのに対し,F2では崩壊する離層を有する個体,崩壊しない離層を有する個体,および離層を有したい個体の分離がみられた。分離比は離層の有無については3:1,離層を有する個体における離層の崩壊の有無についても3:1であった。なお,F2においては崩壊する離層を有する個体のほとんどは脱粒易,離層を有しない個体のほとんどは脱粒難,崩壊しない離層を有する個体は脱粒場から難まで変異した。以上の結果から,崩壊する離層を有することに起因する日印交雑品種の脱粒易は優性であるが,脱粒性の遺伝には離層の有無,崩壊性のほかに,小枝梗の太さなどを支配する遺伝子も関与しているのではないかと考えられた。
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