抄録
イネにおける半矮性遺伝子sd-1の高密度分子地図を,日本型栽培品種「しおかり」とその遺伝的背景にsd-1を有する半矮性準同質遺伝子系統との交配により得られたF2集団178系統を用いて作成した。この高密度分子地図には9つの分子マーカー(5つのRAPDと4つのRFLPマー力ー)とsd-1が含まれ,全長は6.4cMであった。sd-1の両側に最も近く連鎖するRAPDマーカーはOPV10500とOPAE141000の2つで,それらの間の距離は1.7cMであった。sd-1は劣性遺伝子であるので,これらの両側に密接に連鎖するRAPDマーカーが他の育種系統にも検出された場合,このIR8由来のsd-1を利用した大規模な選抜において,遺伝子をモニターするのに大変有効である。