2017 年 8 巻 2 号 p. 137-140
持続血液浄化(CBP)における脱血圧および脱血不良アラームの発生頻度をバスキュラーアクセスカテーテル(カテーテル)毎に調査した。対象は2015年8月~2017年2月までに当院で実施したCBP症例のうち,脱血圧データおよび脱血アラーム発生頻度が測定できた61件について検討した。脱血圧は同程度の長さのカテーテルで検討しPowerTrialysis®の方が有意に陰圧の程度が弱かった。脱血不良アラームの発生頻度では,PowerTrialysis®の方がアラーム発生頻度が少ない傾向だった。PowerTrialysis®は先端形状を工夫し,サイドホールを作成している。したがっていわゆるへばりつき現象を予防するためのカテーテルと言える。CBPを安全に実施しトラブルを回避するためには,カテーテルの選択も重要である。