児童青年精神医学とその近接領域
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研究資料
学校における摂食障害の児童・生徒の早期発見と支援のためのアンケート調査に関する研究
─4県の養護教諭を対象とした質問紙調査より─
清家 かおる中里 道子花澤 寿石川 慎一河邉 憲太郎堀内 史枝高宮 静男
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2018 年 59 巻 4 号 p. 461-473

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抄録

【背景】摂食障害(Eating Disorder: ED)を取り巻く課題として低年齢化が挙げられているため,EDと疑われる児童・生徒を早期発見して,支援を明確化していくことは重要である。ED児童・生徒の存在を調査する目的で,養護教諭を対象にした有病率調査は行われているが,養護教諭のED支援の状況やDSM-5をもとにした調査は,あまり見られない。

【目的】本研究では,養護教諭のDSM-5に基づくEDと思われる児童・生徒の早期発見や対応の現状,支援上のニーズを明らかにすることを目的とした。

【方法】千葉,兵庫,愛媛,埼玉県の小・中・高・特別支援学校の養護教諭を対象に,2015年1~6月にアンケート調査を実施した。EDと思われる児童・生徒を早期発見する実態や,対応する実態,支援する上でのニーズの実態を分析・検討した(1886人)。

【結果】EDの児童・生徒の早期発見の手立てとして,養護教諭は,「体重測定の結果」を活用しており,対応では,「教員等に相談」を行っていた。支援のためのニーズでは,「医療機関リスト」が多かった。早期発見・対応の現状の「よくできている」,及び支援のためのニーズの「非常に必要である」のχ2 検定後の残差分析では,兵庫県で有意に多い項目が見られた。

【結論】EDと思われる児童・生徒をサポートする養護教諭に対する支援として,調査対象の全ての県において,EDについて相談できる機関や医療機関リストを提供することが有用だと思われる。

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© 2018 一般社団法人 日本児童青年精神医学会
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