臨床化学
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〈原著〉遺伝性球状赤血球症および発作性夜間ヘモグロビン尿症患者の赤血球膜酵素, ATPaseとAcetylcholinesterase活性
藤井 達三小松 喜子小泉 欣也松友 啓典
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1973 年 2 巻 1 号 p. 103-106

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抄録
遣伝性球状赤球症患者の赤血球stromaにおいては, Na-K-sensitive ATPaseのみならず, Mg-ATPase (Na-K) insensitive ATPase 活性もまた, 正常赤血球のそれより著しく高い。発作性夜間ヘモグロビン尿症においては, Na-K-ATPase活性は正常であるが, Mg-ATPase活性は正常よりやや低下する傾向が認められた。
赤血球stromaのアセチルコリンエステラーゼは, 発作性夜間ヘモグロビン尿症の症例においてのみ低下が認められ, 遺伝性球状赤血球症の場合は正常値範囲であった。
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© 日本臨床化学会
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