抄録
脂質代謝に対するヒトC-reactive protein (CRP) の関与を明らかにする目的で, ヒトCRPとヒト血清リポタンパク (LP) の結合性についてゲルろ過法により検討した。また, CRP・LP複合体のマクロファージによる取り込みについて, 細胞内のLPをオイルレッドO染色し, 光学顕微鏡下で観察する方法により検討した。
その結果, total cholesterol濃度が180mg/dl以上かつtriglyceride濃度が110mg/dl以上の血清では, ほぼ脂質濃度に比例したCRPとLPの結合が認められた。このCRPとLPの結合はCaイオン依存性であり, ホスホリルコリンおよびアミノカプロン酸によって阻害されることが確認された。またCRPの結合対象の1つは, 高脂血清中のvery low density lipoproteinsであること, およびCRP・LP複合体は, LP単独に比べて活性化マクロファージに取り込まれやすいことが明らかになった。