抄録
日本製薬工業協会が実施したコントロールサーベイによると, ラットアルブミン測定値に大きな施設間差がみられる。一般的にラットの血中アルブミン測定にはヒト用のBCG試薬が用いられており, 施設間差の原因は試薬にあると考えられた。今回試薬間差の原因を調査したところ, 用いる標準品に大きく起因することが明らかとなったので, 試薬間差の解消のために標準品としてラットの血清またはラットアルブミンを用いることを検討した。その結果, 標準品としてラットの血清を用いれば試薬間差が大きく改善されることが明らかとなった。