抄録
われわれは乳酸デヒドロゲナーゼ測定のJSCC (Japan Society of Clinical Chemistry) 勧告法について反応温度30および37℃における乳酸・NAD+の2変数の32型要因計画のResponse Surface Methodology (RSM) を適用した。理論的応答曲面は最小二乗法を用いて2次多項式に適合し算出した。LD活性の応答曲面は実験した範囲(乳酸5-210mmol/l, NAD+1-19mmol/l)で広く平坦な曲面を示した。今回LD活性測定勧告法の緩衝液をpH8. 8に固定し乳酸・NAD+濃度を同時に変化させRSMの適用を試み有用性を確認した。RSMは時間と試薬の無駄を最小限に留め, 多変数の因子を同時に変化させることにより効率の良い実験で至適条件の領域を推定することが出来る優れた方法である。