2022 年 3 巻 J1 号 p. 8-17
北陸新幹線の開業により,小松—羽田路線は利用者数が減少している.その北陸市場において,新幹線延伸を控えている福井県は,小松—羽田路線の新規需要開拓の地域としても重要視されている.本研究では,延伸開業を控えており,航空利用率の低い福井県を対象にアンケート調査を実施した.アンケート調査で得られたデータを用いて,航空利用率が低い要因のひとつとして「航空イメージ」に着目して分析を行った.結果,「航空での移動が不安」,「乗り物としてのハードルが高そう」などを含めた 5 項目が,航空利用意向に影響を与えている可能性が高いイメージ項目として抽出された.また,SP 調査により明らかにした延伸後の交通機関選択行動からも,類似した結果が得られた.