2005 年 2005 巻 780 号 p. 780_211-780_230
ソケット接合と呼ばれる柱梁接合構造について, 筆者らは, T形模型試験体を用いた静的単調載荷実験を行い, 本接合部の終局強度を推定する算定式を提案している. しかし, 実構造物への適用を想定した場合には, 繰返し荷重の影響, 外ダイアフラムの影響, 十字形接合部への適応性などについて検証する必要がある. そこで, 既に実施した一連のT形接合部の静的単調載荷実験に加え, 載荷方法や外ダイアフラムの寸法をパラメータとした追加実験および十字形模型試験体を用いた静的単調載荷実験を実施した. その結果, 終局強度に対する繰返し荷重と外ダイアフラムの影響を明らかにできた. さらに, 提案した終局強度算定式が十字形接合部へ適応が可能であることも示した.